FDA inspection versus SDTM

カテゴリー: CDISCラボ

今回はSDTMとFDAによる査察…という「超関係ない」話題をお話しましょう。

FDAに薬剤の承認申請を行うと、FDAは提出されたデータをレビューします。安全性や有効性を評価し、BenefitとRiskを秤に掛けます。が、これは提出されたデータに信頼性がある場合に限り成立します。例えば、でっち上げたデータやまともな精度を保っていないデータであれば、レビューの意味がありません。結局のところ、「このデータはきちんとしているのか?」という疑問が付きまといます。

この問題を解決するのが、監査(Inspection)という行為です。データの発生元や管理元に行き、きちんと処理されていることを確認します。実際には記録を閲覧したり、担当者に聞き取りしたり…といった具合です。

とはいえ、臨床試験に関与したあらゆる場所を監査することはできません。海外のCROに業務が依頼されていることもあります。参加施設が100箇所を超える場合もあります。効率的に監査を行うためには、重要な部分・危険そうな部分にターゲットを絞ることが重要です。これはRisk-based modelと言われています。監査に限らず、臨床試験のモニタリング業務でも同様のアプローチが取られています(*1)。

そこで、FDAはRisk-based Approachを取るために必要なデータをSponsorに提出させようしています。簡単に言ってしまえば『施設の基礎的な情報を特定のフォーマットに準拠して提出しなさい』という要求をします。このデータはsummary level clinical site datasetと呼ばれます。(*2,3)

このデータセットの仕様はかなり「いけていない」スペックです。が、それはさておいて、SDTMデータセットから計算するなり、ADaMデータセットから該当データを引用するなりして、埋めることができます。全てではありませんが…。SDTMは第一義的にFDAが生データをレビューするための道具です。しかし、派生した使い方もできる…という事例を知っておくと、面白さが増すかもしれません。


*1: Risk-based Approachの妥当性の議論が別途存在します。これはこれで面白い話題です。
*2: Guidance for Industry - Providing Submissions in Electronic Format - Summary Level Clinical Site Data for CDER's Inspection Planning
*3: Specifications for Preparing and Submitting Summary Level Clinical Site Data for CDER's Inspection Planning

参考サイト:
http://www.fda.gov/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/ucm064994.htm
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