視点を変えて眺める

当ブログで勝手に作成・公開している治療領域別標準の解説書。その起源はどこにあるのでしょう?
そもそも、Therapeutic Area Standardを作成する・・・という活動は「PDUFA V」に宣言されています。この詳細は以前のエントリにて確認できます。更に、FDAには『CDER Data Standards Program』というプロジェクトがあります。このプロジェクトには、いくつかのActivityがあります。その中のひとつとして、Therapeutic Area Standardの作成が存在します。

すなわち、治療領域別標準の作成は
 ・PDUFA Vという法律によって規定され
 ・FDAが主導しているプロジェクトである
ということです。


このプロジェクト……すなわち、Therapeutic Area Standardsの作成の計画・概要は『Therapeutic Area Standars (TAS) Initiative Project Plan』という文書にまとめられています。この文書では、治療領域別標準の作成基本方針が記載されています。その方針はFDAの視点で書かれています。そこが興味深いポイントとなります。

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上の図はプロジェクトプランに示された「治療領域別標準の作成プロセス」です。


FDAは、数年先の医学の進歩・公衆衛生のニーズを見据えた上で、治療領域別標準の計画を作成します。例えば、「抗生物質が不足しそう」と考えるなら、その領域をターゲットにするわけですね。基本的な判断をした後に、FDAは標準作成団体に業務を委託します。この委託先が「CDISC」だったり、「TransCelerate社」だったりするわけです。

※1:しかし、この2つの団体に限定するとはどこにも書かれていません。すなわち、その気になれば、FDAは別団体とタッグを組むかもしれません。

外部団体に委託する部分は、図の下部にあるブロックで示されています。このブロックは、一般的な形式で書かれていますが、その実「SHARE Project Plan」に示された標準開発の図と一致します。

標準開発が終了すると、FDAは完成した標準をレビューし、申請業務に導入するかを決定します。採用が決まれば、FDAは法律やガイダンス、ルールを改訂します。この段階になると『治療領域別標準が実質的な力を持つ』わけです。ここがミソで、FDAが正式に認可しない限り、いかなる治療領域別標準も"どこかの団体が勝手に作った標準"に過ぎないのです。FDAは却下してもよいわけです。

そんなわけで、製薬企業で働く人たちにとって、FDAが発行するガイドラインやルールはかなり重要です。これらは以下の3つの文書(もしくは公開情報)で確認できます。

・Providing Regluratory Submissions in Electronic Format - Standarized Study Data
・Data Standard Catalog
・Study Data Technical Conformance Guide

これらの3つの文書がどこで見つかるか…製薬会社のプロの人たちなら知っているでしょう。

※2:一番上の文書は eStudy Data Guidanceとも呼ばれます。


CDISCを中心に治療領域別標準を眺めたとき、それは『ステークホルダーの協力の下、合意された業界の標準形』と理解できます。これは間違いではありません。しかし、最終的な利用目的……すなわちFDA申請を踏まえると、FDA側の態度・作業・考え方を理解しなければなりません。時には視点を切り替えて、CDISC標準を眺めることが大切ですね。


参考資料
・Therapeutic Area Standars (TAS) Initiative Project Plan
・SHARE Project Plan
・Providing Regluratory Submissions in Electronic Format - Standarized Study Data
2013-12-14(Sat)
 

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プロフィール

TKD + SMZ

Author:TKD + SMZ
ガレージキット組み立て中級者
子育て初心者

2007年に友人の薦めでガレージキット組み立てを開始。その面白さに目覚める(w

2011年にお付き合いのあった原型師さんに薦められて、原型製作を開始。ワンフェスに参加しています。2017年から、活動を一時休止しております

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