CDISC Webinarの個人的メモ

カテゴリー: CDISCラボ

重要な注意事項
個人的なメモ書きです。内容の正確性は保証しません。自己判断・自己責任でご利用下さい。


目次
 1. SDS-XML
 2. SDTM 1.4
 3. QS標準の紹介
 4. 今後の予定
 5. Q&A


1. SDS-XML
SDS-XMLとは、臨床試験データをXML形式で表現したもの。ODMに基づき開発されている。現時点ではSAS移送形式ファイル(.xpt)で、臨床試験データが交換されている。SDS-XML形式は、これを置き換える可能性がある。現在のSubmissionおいて、臨床試験データは2つのコンポーネントに分割されている。一つはdefine.XML、もう一つは.xptファイルである。SDS-XMLは、.xptを置換する。define.XMLを置き換えるものではない。

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図:SDS-XMLはXPTファイルを置き換えるに過ぎない

SDS-XMLを利用したデータ交換の事例を示す。スポンサーでは何らかのソフトウェアを利用し、臨床試験データを取り扱う。これをSDS-XML形式に変換する。FDAはデータを受領後、SDS-XMLファイルを変換する。試験的にDefine.XMLとSDS-XMLファイルからSASデータセットを作成するデモが行われた。このツールはPublicではない。しかしながら、SDS-XML形式の発表と並行して変換ツールを提供する用意があるとのこと。

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図:SDS-XML形式はデータ交換に用いられる(注2)

XPTファイルを利用したデータ交換には問題がある。これは『ファイルが巨大する問題』や『文字変数のLength指定を圧縮する』必要性として認識されている。SDS-XMLは、ファイルサイズを圧縮できるため、この問題が解決される(注3)。また同時に、SDS-XMLにはデータ長に限界がない。すなわち、200バイト以上の文字列を問題なく扱うことができる。これは.XPT形式で抱えていた問題である。

SDS-XMLファイルの有用性は、既存の問題の解決だけに留まらない。XMLファイルであるがゆえに、拡張性に富む。拡張性を利用すれば立体的なデータ表現も可能になるかもしれない。BRIDGモデルとの整合性も取られるだろう。


SDS-XMLのスペックは2014年の3~4月ごろにリリースとなる見込みである。前述の通り、SDS-XML形式を利用するためのツールもリリースされる。ツールはスペックよりやや遅れてリリースされるかもしれないが、その重要性をCDISCは認識している。

※注1
ファイルのデータ交換形式を検討する会議がFDAで実施されている。この際、5つのファイル形式が検討された。ODMは検討対象の一つである。ODMはISOのデータ形式をサポートしておらず、その点が弱点であると指摘された。しかし、CDISCはODM形式を推奨している。

※注2
Webinarでは、スポンサー・FDAともにSASを利用している事例が示された。SAS社にとって有利になるようなプレゼンであり、ビジネス上のしたたかさが伺える。

※注3
非常に厳密に『文字変数のLengthを圧縮したファイル』は、SDS-XML形式よりサイズが小さくなるかもしれない。しかしながら、私たちはファイルサイズの圧縮競争をしているのではない(アナタが圧縮マニアであるというなら、それを止めはしないけれど)。適切なサイズに、簡単に圧縮することが目的である。このコンテキストにおいて、SDS-XMLは極めて有用なツールである。


2. SDTM 1.4
SDTM 1.4のリリースを前にその内容が紹介された(注4)。

 ・SDTM 1.4では11個のドメインが新たに組み込まれた
 ・文書管理を容易にするため、セクション番号が廃止された
 ・複数の文書を一つのPDFファイルにまとめている(セクションによっては詳細情報が埋め込まれている)
 ・FDAは、SDTM 1.4の正式サポートを発表する予定である
 ・SDTM IGのバージョン名の命名方法が変わろうとしている。SDTM IG 3.1.4ではなく、SDTM IG 3.2になるかもしれない。

新しい命名ルールは「SDTM x.y.z」を基本とする。yはメジャーバージョンアップ、zはマイナーバージョンアップに利用される。

※注4
Webinarは2013/11/21に実施された。SDTM 1.4のリリースは2013/11/26とアナウンスされている。このブログエントリがアップロードされたときには、すでにSDTM 1.4がリリースされていることだろう。


3. QSIG作成プロセスの紹介
CDISC COP 017という文書で、QSIG作成の手順が定められている。興味のある方は是非、ご一読を。


4. 今後の予定
CDISCでは2014年に以下のリリースを予定している。

 ・SDTM IG 3.1.5 review batch 1
 ・PGX標準
 ・CDASH 2.0
 ・ADaM IGのアップデート
 ・SEND IG 3.1
 ・BRIDG 4.0
 ・SHAREデータのRDF
 ・QSIGを随時追加
 ・治療領域別標準の追加


5. Q&A
SDS-XMLについて

Q) Phase1データをSDS-XMLで表現したサンプルはありますか?
A) まだありません。作成予定があります。

Q) 将来的に、FDA申請でSDS-XMLはXPTファイル形式を置き換えるのでしょうか?
A) その可能性がある。SDS-XMLを利用したファイル交換のパイロット試験をFDAは予定している。また、xpt形式はベストなフォーマットとは言えないだろう。

Q) SDS-XML用のツールはスペックと同時リリースですか?
A) 出来る限り近いタイミングでリリースしたいと考えているが、やや遅れる見込み。詳細を確認できるサイトを設置予定なので、注意してほしい。

Q) どうしてSDS-XMLファイル形式なのでしょう?
A) xptファイルには限界がある。FDAは他の移送形式ファイルを模索している。SDS-XMLファイルにすることで、xptファイルの制限から解放される。それが移行のモチベーションになる。

Q) SDS-XMLしか解決策はないのでしょうか?
A) 他の方法もあるだろう。しかし、SDS-XMLファイルで問題が解決できることは間違いない。

Q) SDS-XMLファイルにするとファイルサイズはどのくらい圧縮されるのでしょう?
A) 詳細に調べたことはないが、かなり圧縮される

Q) デモでSDS-XMLファイルからSASデータセットに変換していました。このプログラムは公開されているのですか?
A) このプログラムはデモ用。公開されていない。バリデーションもされていない。

Q) FDAはSDS-XMLファイルを受け付けるのでしょうか?
A) 受け入れると考えている。パイロット試験が予定されている。

補注:FDAより、パイロット試験実施のアナウンスがあります。

Q) SDS-XMLファイル導入により、SUPP廃止の議論へ影響はありますか?
A) 両者はまったく別の問題であり、関係ない。SUPPの検討はSDTMの改訂で議論される。


SDTM 1.4について

Q) ファイルが複数に分割されていますが、全文検索できますか?
A) できます。

Q) SDTM IGのバージョン名は3.1.4なのですか、3.2なのですか?
A) 実はまだ決まっていない。リリースは5日後だが、ギリギリまで決まらない。

Q) 過去のバージョンではメタデータ一覧が提供されていました。1.4でも同じサポートが得られますか?
A) もちろんサポートする

Q) Oncology領域の標準アップデートはありますか?
A) 予定されている。但し、治療領域別標準の開発プロセスになることに注意してほしい

Q) Terminologyを整理するようですが…
A) SHAREで、変数とTerminologyの連携を明らかにする予定である
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